糖尿病:症状

糖尿病で筋肉痛になる理由とは

糖尿病と筋肉痛に関する基礎知識

弊社の商品開発チームの医師監修
Q. なぜ糖尿病から筋肉痛になるの?
A. 糖尿病による血管や神経障害や薬の副作用、運動療法の内容などから筋肉痛になりやすいです。

この記事の監修ドクター
自然療法医 ヴェロニカ・スコッツ先生
アメリカ、カナダ、ブラジルの3カ国で認定された国際免許を取得している自然療法専門医。
スコッツ先生のプロフィール
https://gluco-help.com/media/lose-weight-diabetes27/

糖尿病と筋肉痛の関係とは

糖尿病を発症すると、筋肉痛のような痛みを感じることがあります。その要因はさまざまなものが考えられますが、主に下記の3つにわけることができます。

① 血管・神経障害の初期症状
② 治療薬の副作用
③ 運動療法による筋肉痛

このページでは、糖尿病患者で筋肉痛が起こりやすくなる原因をひとつひとつ紹介し、さらに対策方法をご紹介していきます。

血管・神経障害の初期症状

糖尿病の初期症状として、ふくらはぎの痛みを訴える患者さんは少なくありません。ふくらはぎがつったり、こむら返りを起こしたりして、その後筋肉痛のような痛みが続くのです。ふくらはぎの痛みは、特に夜間に感じやすいです。痛くて目が覚める、翌朝から数日間筋肉痛が治らないといった症状に陥る場合もあります。

このような場合は、たまたまふくらはぎがつったのではなく、糖尿病が関係している可能性が高いです。糖尿病の三大合併症には、網膜症、神経障害、腎症がありますが、実は、このひとつである神経障害によって筋肉痛を感じる場合があります。

神経障害は、血糖値の高い状態が続くことで身体に痺れや痛みを感じ、ときには感覚がなくなってしまうこともある恐ろしい障害です。高血糖から感覚神経と自律神経が影響を受け、怪我などの重症化を招いてしまいます。

神経障害の症状には胃腸運動の異常や感覚の異常などさまざまな不調が挙げられますが、その1つに四肢の異常も含まれます。四肢の異常においては、筋力が低下したり筋萎縮が起きることもあるのです。

また筋力の低下や筋萎縮は太ももやお尻で症状を感じることが多く、足全体で痛みや痺れを感じるときもあります。筋肉に異常が生じ痛みも現れるので、日常生活でも支障が生じるでしょう。少しでも違和感があったら、早めに医師に相談し対処していきましょう。

糖尿病の治療に用いられる薬によって筋肉痛が生じる

糖尿病が関係して筋肉に痛みを感じるとき、治療薬による影響も大きいです。糖尿病ではさまざまな治療薬が使用されますが、副作用の1つとして筋肉痛が挙げられます。特に、「ビグアナイド薬(BG薬)」という薬が筋肉痛を生じることがあるということが知られています。

ビグアナイド薬は、肝臓をはじめいくつかの臓器に働きかけて血糖値を下げようとする飲み薬です。肝臓ではアミノ酸や乳酸からブドウ糖を生成し、血液中に放出しています。この流れを、ビグアナイド薬は抑えようとするのです。体重の増加や低血糖といった状態を避けることが期待できます。

このビグアナイド薬を服用する際、いくつかの副作用に注意が必要です。吐き気や嘔吐、下痢、腹痛をはじめ、筋肉痛を感じることもあります。これらの症状が改善しない場合は、医師に相談しましょう。ビグアナイド薬を服用している人は、筋肉痛をはじめとした副作用が現れていないか確認しながら利用することが大切です。

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運動療法の内容から筋肉痛が起きている

糖尿病の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法の3つを軸として進めていきます。その1つである運動療法は、糖尿病の改善を図るうえで欠かせない存在です。

運動療法では、ウォーキングや水泳、ジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。毎日少しでも続けることが重要ですが、運動に慣れていない患者では筋肉痛を起こすことがあります。

運動を始める前には準備体操をすること、いきなり激しく身体を動かさない、運動のあとはゆっくりと過ごすなど、小さなことを意識してみましょう。糖尿病では、長年にわたって運動療法を続ける必要があります。有酸素運動を選ぶようにし、筋肉痛が起こらないよう身体のケアを行ないましょう。

自身に合っている運動を見つけることも、筋肉痛の軽減につながります。どんな運動なら続けられるか、身体に負担を感じることなく実践できるかを考えてみましょう。

糖尿病と筋肉痛、上手に向き合っていくためにできること

糖尿病を患っていると、様々な要因によって筋肉痛を感じやすいです。いつどんなときにやってくるかわからず、一度感じると数日にわたって痛みが続きます。そこで、糖尿病と筋肉痛の両方と上手に向き合っていくために下記の点に注意してみましょう。

① 運動療法の見直し
② 肥満の改善
③ 血糖コントロール
④ ストレッチ

次項からは、上記対策方法を順番に詳しくご紹介していきます。

運動療法の内容を見直そう

運動療法には、血糖値や体重の低下、血圧を下げる効果や全身の血行促進などと嬉しいメリットがたくさんあります。糖尿病を患っている人にとって欠かせない運動療法は、メリットを押さえて正しく行なうのがポイントです。

一方で、無理な身体の動かし方をすると、筋肉痛がひどくなるばかりで続けられなくなってしまうため、内容を見直す必要があります。以下の点に注意しながら、運動療法を続けましょう。

① 主治医によるメディカルチェックを受けた上で運動を行う
② 酸素をたっぷり体内に取り入れられる有酸素運動がおすすめ
(エアロビクスやウォーキング、水泳、ジョギング、縄跳びなど)
③ 1日の運動時間は15分~1時間程度が良い
(週に3~5回実践できるとより良い)
④ 日常生活の中で意識して身体を動かす程度でも良い
(エレベーターを使わずに階段を上り下りする、少しの距離は歩くなど)
⑤ なかなか運動が続かない場合は、仲間を作る
⑥ 自宅でできる簡単な筋力トレーニング

小さなことから始め、継続することが大切です。そして、運動を始める前には、必ず医師によるメディカルチェックも受けておきましょう。安心して運動を始めるためにも、メディカルチェックは必要です。自身に合う運動を選びながら、楽しんでみましょう。

次項では、上記のうち「⑥自宅でできる簡単な筋力トレーニング」のおすすめのトレーニング内容をご紹介していきます。

自宅でできる簡単な筋力トレーニング

前述した通り、糖尿病における運動療法では有酸素運動と合わせて筋力トレーニングを行うことをおすすめします。

筋力トレーニングは、筋肉量を増やし、筋力を増強することができます。「筋肉量が減少すると、血糖値が上がる」という実験結果も出ているほどですから、筋肉量を維持することはとても大切です。また、有酸素運動と筋力トレーニングを毎日続けていると代謝が高まり、より効率よく糖尿病の改善ができることも知られています。

ただし、高齢の方や病気の症状が重い人は、筋力トレーニングを避けましょう。身体に負荷をかけてしまうことになります。自身の体調が不安なときは、かかりつけ医に相談した上で行うよう注意しましょう。

筋力トレーニングを行う際は、足や背中などの大きな筋肉を中心に鍛えるよう心がけましょう。全身の筋肉を使いながらできるトレーニングを、週に2~3回実践するだけでも筋力アップが期待できます。

筋力トレーニングと聞くと、器具を使った筋トレを想像する人も多いかもしれませんが、自宅で器具を使うことなく実践できる方法もたくさんあります。その1つが、かかとの運動です。壁に手をついて両足で立ち、かかとを上げてからゆっくり降ろしていきます。1セットを10回とし、1日2セット程度できると良いでしょう。家事の合間やテレビを見ているときなどにもできる運動として、注目を集めています。

その他にも、もも上げや椅子の座り立ち、スクワット、踏み台昇降など、自宅で手軽に取り入れられるものはたくさんあります。有酸素運動と筋力トレーニングを同時並行で行ない、血糖値を改善していきましょう。

足への負担を軽減するため、肥満の改善を

前述した通り、糖尿病で時折感じることのある筋肉痛は、薬の副作用や糖尿病が作用している場合があります。

その中で、根本的に改善していきたいのが肥満です。肥満体型になると、足は全体重を支えることになります。日々の生活で負荷を受けていると、下半身でしっかりと筋肉痛を感じるでしょう。肥満を改善するという強い意志を持って、運動に取り組むだけでも足への負担を軽減できます。

いつまでも機敏に元気よく活動するために、肥満対策を始めましょう。意識して身体を動かすようにするだけでも、消費カロリーを増やすことができます。足への負担を軽減し、軽い身体をキープするためにも肥満改善を図りましょう。

糖尿病治療の基本となる血糖コントロールを続けよう

糖尿病では、血糖コントロールがうまくいかなくなる結果、合併症や様々な不調を引き起こします。そこで、基本的な血糖コントロールをしっかり続けましょう。食事内容に気を配る、適度に身体を動かす、ストレスを溜めないなどのポイントを押さえながら、血糖値を安定させることが大切です。

状態に応じて、薬物療法を用いる場合もあります。正しく服用すれば、徐々に血糖値も落ち着いてくるでしょう。薬によっては筋肉痛をはじめとした副作用を招くものもあるため、細かい注意事項について理解した上で利用しましょう。

ストレッチを行ない、筋肉痛を軽減することも大事

糖尿病の改善を図っていく中で欠かせない運動療法、しっかりと結果を出すためにストレッチも丁寧に行ないましょう。いきなり身体を動かすと、事故や怪我のもとにもなります。運動後の筋肉痛を長引かせないためにも、運動前後のストレッチはきちんと行ないましょう。

筋肉痛が身体で感じられないだけでも、気分は開放されます。いつまで続くのかわからない筋肉痛と付き合うよりは、簡単なストレッチを取り入れて疲れ知らずの身体をキープしましょう。

ストレッチを始めて間もない頃は、身体が硬いと感じるかもしれません。それでも続けていくうちに、身体は柔らかくなっていきます。筋肉痛が少なくなるだけで、運動も長く続けようという気持ちになります。自分にとってやりやすいストレッチを見つけ、正しい方法で続けてみましょう。

まとめ

糖尿病を患っていると、薬の副作用や運動療法のやり方などから筋肉痛を招く場合があります。

それでも運動療法は、有酸素運動と筋力トレーニングを同時に行っていきたいです。身体を慣らしつつ、少しずつ動かすようにしてみましょう。筋肉量が増えると、肥満体型からも抜け出すことが可能です。

簡単に続けられそうな筋力トレーニングを選んで、自宅でさっそく実践しましょう。糖尿病における血糖コントロールは、基本的な部分を見直すことで良い結果につながります。筋肉痛が起きているときは、無理をせずゆっくり休みながら行ないましょう。継続して身体を動かしていると、徐々に筋肉痛の頻度や痛み具合も軽くなっていきます。ぜひ、筋力トレーニングも取り入れながら、糖尿病の改善を図りましょう。

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