血糖値を上げてしまう睡眠法とは?
NHKの「ためしてガッテン/新しい糖尿病治療」ご覧になられたことはありますか?
番組の後半で「こんな睡眠が血糖値を上げる」
という内容が放送されました。
- 睡眠時間6時間未満の人
- 睡眠時間8時間以上の人
この2つのグループの人は高血糖になりやすいそうです。
- 寝不足もいけない
- 寝すぎもいけない
というのですが、どういう事でしょう?
キーワードはストレスホルモン。
寝不足の人は起きている間が長い為、ストレスホルモンの分泌が多い。
寝すぎの人は睡眠の質が悪い為、ストレスホルモンの分泌が多い。
このストレスホルモンが血糖値を上げる大きな原因です。
ストレスホルモンを少しでも少なくし、高血糖防止するためには
「質の良い睡眠を6時間~8時間」が不可欠です。
では質の良い睡眠を得るにはどうしたらいいのでしょうか?
キーワードは成長ホルモンです。
健康な人や若い人は、成長ホルモンが就寝後2時間の間に大量に分泌されます。
成長ホルモンは昼間疲弊した細胞、筋肉、脳を修復する大事なホルモンです。
この時ストレスも解消されます。
つまり成長ホルモンは「疲れを取るホルモン」です。
寝ている間、充分な成長ホルモンが出ていない人は、朝起きた時から「疲労感」があります。
朝スッキリ起きる事ができない人
朝から「疲れ取れていないな~」って感じている人
朝からお肌の調子が悪い人。
成長ホルモン分泌不足です。
睡眠の質が良くないのです。
したがって高血糖の可能性が高いです。
ではどうしたら成長ホルモンをしっかり分泌する事ができるのでしょう?
この事を研究したノーベル賞学者がいます。
イグナロ博士です。
彼の研究ではいくつかの成分が
「就寝中の成長ホルモンの分泌を促進する」、
さらにそれらの成分は
「血管内のNO(一酸化窒素)の分泌も増やし血圧を正常にし、動脈硬化を防止する」
という画期的な内容です。
その研究が認められ、ノーベル賞を受賞されました。
次回は「成長ホルモンで質の良い睡眠と糖尿病対策」をイグナロ博士の研究内容とともにご紹介をします。
プロフィール:ルイス・イグナロ薬理学博士
アメリカ合衆国の薬理学博士。イタリア系アメリカ人、ニューヨーク市生まれ。
ノーベル医学・生理学賞受賞。
体内で産生される信号伝達分子の一酸化窒素が血管拡張物質であり、からだの各部に流れる血流の調整を手助けしていることを発見。1998年ノーベル生理学・医学賞「循環器系における信号伝達分子としての一酸化窒素の発見」で、2人の博士と共に受賞。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部薬理学教授であるイグナロ博士は、長年にわたって心臓血管分野の研究に貢献し、多くの論文を発表し、一酸化窒素の血管の平滑筋を弛緩させる働きなど、生体内における一酸化窒素のさまざまな機能を解明しました。著書に「NO(一酸化窒素)でアンチエイジング(発行:日経BPコンサルティング)」があります。
NO でアンチエイジング
原題:NO More Heart Disease