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血糖値はコーヒーで下がるか科学的に検証
「コーヒーを飲むと血糖値が下がる」と言う説を証明するデータが、世界中の研究、調査から報告されています。
一昔前まで「コーヒーは身体に悪い」イメージがありました。しかし、近年ではコーヒーが心身にもたらすプラスの効果が続々と明らかになっています。特に最近はコーヒーが糖尿病の予防と改善に働く効果が注目されています。
しかし、「コーヒーは身体に悪い」という反対意見があるのも事実です。本当はどうなのという疑問にお答えします。
コーヒーは身体に良い飲み物
コーヒーは血糖値が高い方にも良い飲み物です。糖尿病を予防する効果だけではなく、アンチエイジング効果や脳を活性化する効果など、心身にプラスになる作用がたくさんあります。
適量を飲んでいる分には問題ありませんが、飲みすぎてしまうと胃が荒れたり、不眠トラブルにも繋がります。
コーヒーに期待できる効果には、血糖値を下げる他、動脈硬化を予防する効果など合併症にならないための効果がある部分にも注目です。
コーヒーを飲むと心筋梗塞になる
現在のような科学的な検証が行われるまで、コーヒーは誤解が多い飲み物でした。1980年代前半ぐらいまでは「コーヒーを飲むと心筋梗塞になる」という説もありました。
北欧ではコーヒーと心筋梗塞を結びつける研究がされています。しかし、北欧でコーヒーによる心筋梗塞のリスクが上昇したのは、北欧独自の飲み方にあります。
北欧では、挽いたコーヒー豆を沸かし、固形成分を沈殿させてから上澄みだけを飲む“ボイルドコーヒー”という独特な飲み方をます。
この飲み方だと特殊な脂質成分を直に体内へ取り込むことになり、コレステロール値が上昇する結果、脂質異常を起こす原因となります。
日本ではフィルターを通して飲む飲み方が一般的なので、脂質成分は取り除かれます。「心筋梗塞を予防する効果がある」エビデンスも提出されているので安心して下さい。
コーヒーの健康効果は無限大
コーヒーを飲むと「スッキリする」、「元気になる」と感じたことはありませんか?その印象は「気のせい」ではありません。コーヒーは香りが良く美味しいだけではなく、薬効成分をたくさん含んでいる飲み物です。
今から1,000年近く前、イスラムの名医も文献の中に「胃に効く薬」として記しています。当時、イスラムの僧侶たちが夜通してアラーの祈りを捧げる時、気付け薬や疲労回復ドリンクとして重宝されていたようです。
~コーヒーの健康効果~
- ストレスを緩和し心身をリラックスさせる
- 自律神経を整える効果
- 血糖値を下げる
- 食欲を抑え、脂肪燃焼を高めるダイエット効果
- 脳を活性化させ認知機能を高める効果
- 抗酸化作用によるアンチエイジング効果(しわ、たるみ、シミの予防と改善)
- 血液サラサラ効果で血管が詰まりにくくなる
- 動脈硬化を予防し脳梗塞や心筋梗塞を予防
- 心臓病、脳卒中、呼吸疾患による死亡リスクを低下
- 飲酒による肝機能障害の保護効果
- 尿酸値を下げて痛風を予防
- 血流を改善し冷え性や肩こりの解消
コーヒーは薬効成分が豊富
コーヒーがこれほど健康に良い作用を発揮するのは、様々な薬効成分を含んでいるからです。
緑茶や紅茶も薬効成分が多い飲み物として有名ですが、コーヒーは数百以上の心身に良い成分を含有。特に血糖値を下げる作用など、糖尿病に効く独自の成分の量、種類が飛び抜けて高いのが特徴的です。
ちなみに、比較実験では紅茶やウーロン茶に糖尿病を予防する効果は見られませんでした。
- ~コーヒーの薬効成分~
- 全多糖類
- 少多糖類
- 遊離アミノ酸
- タンパク質
- 全クロロゲン酸類などポリフェノール
- カフェイン
- トリゴネリン
血糖値を下げるコーヒーの2大成分
コーヒーに含まれる薬効成分の中でも、特に血糖値や糖尿病に関わる成分をピックアップしてみました。コーヒーの含有成分で血糖値を下げる効果を発揮するのは「カフェイン」、「クロロゲン酸」などがあります。
カフェインの効果
カフェインを摂取すると副腎に刺激が与えられ、コルチゾールの分泌が促されます。その結果、血糖値や血圧を下げて調整するべく全身が稼働し始めます。
脂肪もエネルギーとして使われやすくなるので、痩せる効果にも期待できます。太っていると、それだけで糖尿病リスクも高くなります。
体重が減ればその分インスリン抵抗性も改善しやすくなり、糖尿病の発病、進展を食い止めることができます。既に肥満体型なら、5%以上減量するだけでも病気の大幅な改善効果が認められています。
さらに、自律神経の働きを高める効果など神経作用を整える効果もあります。自律神経が乱れていると脂肪の代謝能力も落ちるので、神経のケアも欠かせません。
運動能力も向上するので、運動対策も効率よく行うことができます。
クロロゲン酸(ポリフェノール)の効果
今注目のポリフェノール、クロロゲン酸はインスリンを分泌する膵臓のβ細胞を保護する作用があります。
抗酸化作用も高く、糖尿病はもちろん、がんや動脈硬化も予防。コーヒー党は肝臓がんになりにくいのもクロロゲン酸の抗酸化作用の影響と分析されています。
食事やおやつの前にコーヒーを飲むと、クロロゲン酸の効果で糖が血液中に取り込まれにくくなります。
脂質の代謝を促進する他、消化器官で脂質が吸収されるのをガードしてくれる働きもあるので、血糖値対策のスーパー成分と言えます。
糖尿病を予防するコーヒーの飲み方
これまでお話しした様に、コーヒーには血糖値を下げる薬効成分が凝縮されています。でも、飲み過ぎるとカフェインの影響が心配になります。
過剰摂取して不眠や胃痛などのトラブルを起こすことなく、血糖値を下げる効果を得るためには、毎日何杯ぐらい飲むのが適切なのでしょうか。
1日3~4杯のコーヒーで糖尿病リスクが17~38%低下
「コーヒーを1日7杯飲むと2型糖尿病の発症リスクが50%下がる」とオランダの教授が発表しています。
カフェインの量を考えると1日7杯のコーヒーは少し多い気もしますが、日本で行われた調査でも、1日3~4杯のコーヒーで2型糖尿病の発症リスクが男性17%、女性38%も下がることが判明しました(国立国際医療研究センター)。
フィンランドやアメリカ、スウェーデンで行われた研究でも、「コーヒーが2型糖尿病の発症を予防する」という結果が出ています。
週5回のコーヒーが血糖値を下げる
これまで海外で行われたコーヒーと血糖値の研究は、空腹時血糖値が対象でした。調査期間も2~4週間と短く、不明な点もたくさんありました。
そこで、国内ではさらに踏み込んだ実験が行われ、あらたな事実が判明しています。まず、75g経口ブドウ糖負荷試験で食後血糖値を調べたところ、コーヒーは空腹時だけではなく、食後血糖値の上昇も抑えることができることが確認されました。
また、16週間も調査を続けることで、長期的な反応の仕方も見えてきました。被験者の血糖値はコーヒーを8週間飲み続けた時点で数値に変化がなかったのに、16週間飲用を継続するとようやく数値が動きました。
このことから、たまに飲むのではなく、習慣的に飲み続けることが大切だと言えます。虎の門病院の調査でも週5回コーヒーを飲む習慣で糖尿病発症リスクが半分になる結果が出ています。
カフェインレスのコーヒーでも血糖値は下がる
カフェインが入っていないデカフェを使った実験も行われた結果、カフェインレスのコーヒーを飲んだ場合も、血糖値の改善効果が見られました。コーヒーの含有成分はカフェインだけではなく、クロロゲン酸などたくさんあります。
この実験結果は、普通のコーヒーが飲めない妊娠中の女性や血糖値が高い子どもにも嬉しい内容です。
カフェインレスのコーヒーなら寝る前に飲んでも睡眠に悪い影響を与えません。夕食後のリラックスタイムにも安心して飲むことができます。
コーヒーを飲むタイミングは
コーヒーを飲むタイミングは食前でも食後でも構いません。食後血糖値の上昇が気になる時は、食べる前に飲む方がおすすめです。
食後にコーヒーを飲むのが一般的ですが、食前に飲むことで空腹感が抑えられ、食べすぎを自然に防ぐことができます。
コーヒーの薬効成分の効果に加え、食べる量が減ることでよりスムーズに血糖値を下げることができるので、是非食前のコーヒーを習慣にしましょう。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸が血液中の糖の吸収を和らげ、脂質の代謝を促進してくれます。糖や脂質が胃や腸で吸収されるのを防ぐ効果もあります。
コーヒーで血糖値を下げる時の注意点
コーヒーはコンビニでも自動販売機でも手に入る身近な飲み物で、値段もそう高くありません。
メジャーなモカの他、強い酸味が特徴的なキリマンジャロや甘い香りがするハワイ・コナ、バランスが良いグァテマラなど、色々なフレーバーが楽しめるのも魅力です。
ただし、飲み方によって血糖値を下げるどころが、血糖値上昇の原因になりかねないので気をつけましょう。
砂糖にカフェインを足すと血糖値が上昇
血糖値を下げるためにコーヒーを飲むなら、砂糖などの糖分は極力入れないで飲むのが鉄則です。
糖分は血糖値を上げてしまう成分で、最新の研究によってカフェインと一緒に摂取するとさらに血糖値が倍速で上がることが突き止められています。糖尿病予備軍、糖尿病患者さんにとっては最悪の組み合わせになります。
しかも、薬物治療中で低血糖値を起こす心配がある方が甘いコーヒーを飲んでしまうと、低血糖の深刻な発作がいつ起きてもおかしくありません。ブラックコーヒーは空腹感が紛れやすいので、ダイエット中にもおすすめの飲み物です。
牛乳入りのミルクコーヒーは大丈夫?
血糖値を下げる目的でコーヒーを飲む場合、牛乳を入れても大丈夫なのでしょうか。
牛乳は砂糖ほどNGではありません。牛乳を入れる分カロリーが高くなるので、厳密にカロリーコントロールをしている患者さんは注意が必要です。
ただ、大体カフェオレに入っている牛乳の量は70~100g、カロリーは50~100kcal程度なので、そこまで神経質になる必要はありません。
また、消化器官が弱い方はブラックコーヒーを飲んで胃が荒れることもあります。胃の粘膜を守るために牛乳を入れるのもおすすめです。
カフェインの過剰摂取は血糖値を上昇させる
いくらコーヒーが血糖値を下げる飲み物でも過剰摂取はNGです。コーヒーのカフェインを摂りすぎると、アドレナリンなど血糖値を高めるホルモンの分泌スイッチを押してしまいます。
コーヒーを過剰摂取すると、血糖値を下げるインスリンの働きが邪魔されてしまい、血糖値が高くなってしまうことも考えられます。
健康な方なら血糖値が一時的に多少高くなってもあまり心配することはありませんが、高血糖なら糖尿病や合併症発病のきっかけになりかねません。
コーヒー1杯に含まれるカフェインは約80g。1日のカフェイン摂取量は大体400mgに抑えるのが望ましいとされます。5杯以上飲む時はカフェインレスコーヒーにするなど、工夫しましょう。
睡眠不足は糖尿病の大敵
カフェインのせいで寝不足にならないようコーヒーを飲む量を調節しましょう。糖尿病患者さんにとって、睡眠不足は軽く考えることはできません。たった一晩徹夜しただけでも糖尿病が悪化することさえあります。
睡眠と血糖値の調査でも、6時間以下しか眠れない日が続くと空腹時血糖値が上昇し、インスリンの基礎分泌が低下、糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクが上昇することが分かっています。
慢性的な不眠症状に悩まされている方は、2型糖尿病など生活習慣病の発症率が高いことも判明しています。
寝不足だと日中の判断力も低下し、食欲も異常に強くなって肥満の原因になると指摘する専門家もいます。
よく眠れず前日の疲れを引きずっていると、元気よく運動する気分にもなりにくくなります。睡眠不足の悪影響が重なると、動脈硬化や脳卒中、心臓病などの合併症も引き起こしやすくなります。意識して睡眠時間を確保することが大切です。
カフェインは摂取した30分後から効き始め、約3時間後をピークに効力が落ちていくので飲む時間を逆算して飲む様にしましょう。
コーヒーは利尿作用が高いことにも注意しましょう。夜間に排尿で起きないためにも夕方以降に飲む時は“量”にも注意した方が賢明です。
10時間以上寝てしまうと逆に糖尿病リスクが増大します。血糖値を良好に保つのに理想的とされる7時間から8時間を目安にしましょう。
コーヒーで血糖値が下がるか確かめる方法
コーヒーには血糖値を下げる画期的な効果があることは間違いありません。寝る前に大量に飲む、砂糖を入れるなど間違った飲み方さえしなければ、血糖値の問題を抱える方の頼れる存在になります。
ただしコーヒーの血糖値に対する効果は個人差があります。効き目が現れる量個人で違います。コーヒーを飲む対策は効いているのか、効き目を確かめる方法があります。
血糖値の自己測定で効き目が分かる
血糖値測定器を使うとコーヒーの効き目を数値でチェックすることができます。こまめに測定し、ビフォア・アフターを比較して下さい。
ただ、コーヒーは薬ではないので、飲んですぐに数値が下がるということはありません。国内で行われた臨床実験のように、最低でも16週間はコーヒーを飲み効果を確認します。
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ダイエットに体重計が欠かせないように、血糖コントロールの成功に測定器は欠かせません。マイ測定器があれば、健康食品やサプリの効き目も手軽に確かめることができます。効果を目で確認できれば、続けるモチベーションも上がります。
コーヒーが苦手な時の対処法
コーヒーがどうしても苦手、という方は無理をして飲むことはありません。血糖値はストレスの影響を受けた時も上昇するため無理すると逆効果になる可能性があります。
コーヒーが嫌いな方の飲み物としておすすめなのは、ドクターズチョイスの「グルコティー」や「プレミアムスーパーフード」です。
グルコティーには血糖コントロールに効くギムネマ、ニガウリ、シナモンなど5大成分が黄金比率でブレンドされています。
プレミアムスーパーフードは「22種類のオーガニック野菜&ハーブ+4種類の乳酸菌+6種類の酵素」を凝縮したパウダーで、溶かして飲みます。
どちらも血糖値を下げる効果で定評がありますが、カフェインが入っていないので寝る前や妊娠中の女性でも安心して飲むことができます。