弊社の商品開発チームの医師監修
Q. 万が一、新型コロナウイルスにかかった際に、重症化を防ぐ方法はありますか?
A. 亜鉛とマグネシウムを普段から充分に摂りましょう。
亜鉛とマグネシウムの基礎知識
目次
この記事の監修ドクター
自然療法医 ヴェロニカ・スコッツ先生
ブラジルのリオグランデドスル・カトリック大学認定の自然療法専門医。アメリカ、カナダ、ブラジルの3カ国で認定された国際免許を取得しており、専門医として自然由来のサプリメントに関する知識と精密な現代科学のデータを組み合わせて診断や治療を行っています。自身のフィットネスインストラクターとしての16年間の経験を活かし、多くの患者が抱える肉体的な問題だけでなく、精神的な問題も含めて、自然由来のサプリメントを用いた新しい“先見的な予防医学”にも注力しています。
どんな人が重症化しやすいの?
新型コロナウイルスにかかる方の約8割は軽症で経過し、治癒する例が多いことが報告されています。重症化する場合は、季節性インフルエンザウイルスよりも死亡リスクが高く、高齢者や糖尿病等の基礎疾患のある方で、重症化のリスクが高いことが報告されています。(2020年8月時点)
サプリメントでできることはある?
日々、多くの患者さんを診るお医者さんは、新型コロナウイルスにかかるリスクは誰よりも高いです。
そんな中でアメリカの外科医が必ず摂っているという二つの成分があります。
それは、亜鉛とマグネシウム。
この二つの成分を摂っていれば、万が一、新型コロナウイルスにかかったとしても、重症化は防げるというのです。
亜鉛とは?
亜鉛は必須ミネラルの一つで、体内で作り出すことができないため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。
亜鉛はウィルス感染に対して強力に体を保護してくれることで知られている成分です。
また、免疫力維持にも重要な働きをしており、現代人に不足しがちな栄養素です。
亜鉛に期待される働き
2020年5月に発表された論文では、新型コロナウイルスの予防と治療に、亜鉛の補給が有効である可能性が示唆されています。
【概要】
亜鉛は様々なメカニズムによって抗ウイルス性を持つことが良く知られています。そして、特に免疫不全の方や高齢者において、亜鉛の摂取が有効だと期待されています。亜鉛は、ダメージを負った免疫細胞の機能を回復させたり、正常な免疫細胞の機能を改善したりすることで、免疫力の強化ができる可能性があります。
さらに、C型肝炎、HIV、旧型コロナウイルスに感染した患者に対する研究で実証されたように、普通の抗ウイルス療法と亜鉛を併用することで、相乗効果が得られることが分かっています。
また、亜鉛がヒト細胞の細胞膜を守り、安定させることで、ウイルスが細胞にとりつくのを防ぐ可能性があります。
加えて、亜鉛は、C型肝炎ウイルス、ライノウイルス、インフルエンザウイルスの複製を阻害する可能性が示されました。新型コロナウイルスが属するニドウイルス目のRNA合成活性を低下させることも分かっています。
つまり、亜鉛の補給は新型コロナウイルスの感染に対する予防と治療に有効である可能性があります。
特に、糖尿病患者は亜鉛不足になりやすいことが分かっています。
亜鉛はインスリン代謝の重要な要素であると考えらえており、糖尿病患者には欠かせない成分です。
亜鉛は、200種以上もの代謝酵素の働きに関わっているといわれ、免疫力、自然治癒力、新陳代謝、不要な物質の排出、血液の浄化作用、ホルモンの分泌など、生命維持に大切な、さまざまな体の働きの正常化を担っています。
*代謝酵素…消化吸収された栄養素をもとにして全身機能を安定させる働きをする。
特に、抗酸化酵素である、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の必須構成成分として亜鉛は使われており、細胞を酸化ストレスから守る助けをしています。
*抗酸化酵素…活性酸素による細胞のダメージを抑制する酵素。
また、InterHealth社が特許を取得している亜鉛配合の成分、L-OptiZinc®を用いた臨床研究によると、亜鉛は高血糖の改善に有効な可能性があると結果が出ております。
【L-OptiZinc®を利用した臨床実験】
進行した肝硬変患者15人に、亜鉛を1日600mg、2~3ヶ月間摂取させた実験で、肝機能の改善の他、10人の患者の糖耐性試験において、糖代謝の改善が見られました。これは、血中の糖質を細胞へ搬送する能力を高めたためと考えられています。
つまり、
亜鉛の推奨摂取量
男性 | 女性 | |||
---|---|---|---|---|
推奨量 (mg/日) |
耐容上限量 (mg/日) |
推奨量 (mg/日) |
耐容上限量 (mg/日) |
|
1~2歳 | 3 | - | 3 | - |
3~5歳 | 4 | - | 4 | - |
6~7歳 | 5 | - | 5 | - |
8~9歳 | 6 | - | 5 | - |
10~11歳 | 7 | - | 7 | - |
12~14歳 | 9 | - | 8 | - |
15~17歳 | 10 | - | 8 | - |
18~29歳 | 10 | 40 | 8 | 35 |
30~49歳 | 10 | 45 | 8 | 35 |
50~69歳 | 10 | 45 | 8 | 35 |
70歳以上 | 9 | 40 | 7 | 35 |
妊娠(付加量) | +2 | - |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015」より
食品の中から摂れる亜鉛の量
食品 | 亜鉛(mg/100g) |
牡蠣(養殖) | 13.2 |
パルメザンチーズ | 7.3 |
ピュアココア | 7.0 |
牛肉(肩ロース) | 6.4 |
タラバガニ(水煮缶) | 6.3 |
いりごま | 5.9 |
するめ | 5.4 |
厚生労働省「日本食品基準成分表2015年版(七訂)」より
亜鉛の含有量の多い食品を見ても、なかなか充分に摂れないものばかりです。亜鉛不足になりがちになるのも、うなずけます。60歳以上の方の約4割が、亜鉛を7mg程度しか摂取できていないという報告もあります。
だからこそ、亜鉛はサプリメントでの補充が大切になってきます。
マグネシウムとは?
マグネシウムも、糖尿病患者にとって欠かせないミネラルの一つです。体内で作り出すことができないため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。
マグネシウムが欠乏とインスリン抵抗性は大きくかかわっているため、
マグネシウムをサプリメントで補充することで、血中のマグネシウム濃度が上昇し、糖尿病コントロールが改善されるといわれています。
マグネシウムに期待されるウィルスへの働き
ミネソタ大学のニュースリリースでは、心臓病を持つ方の新型コロナウイルスによる重症化を防ぐために、マグネシウムが有効である可能性があると、発表されました。
参照元:https://med.umn.edu/news-events/magnesium-could-help-covid-19-patients-pre-existing-heart-conditions
【概要】
高血圧は新型コロナウイルスで重症化しやすい基礎疾患の一つです。
マグネシウムは、抗不整脈作用、抗酸化作用、抗アポトーシス作用など、心臓を保護する作用で知られています。
新型コロナウイルスが感染したヒト細胞の機能を変化させることが示されたデータもあります。マグネシウムは、体を酸化から守りながら、この細胞の機能の変化も防ぐという強い作用があります。酸化は、心血管機能異常のリスクの一つの原因として知られています。
同大学の研究者の先行研究によると、血中のマグネシウム濃度を充分に高めるためには、
1日に約400mgの酸化マグネシウムを摂取することを推奨しています。
マグネシウムの推奨摂取量
男性 | 女性 | |
推奨量 (mg/日) |
推奨量 (mg/日) |
|
1~2歳 | 70 | 70 |
3~5歳 | 100 | 100 |
6~7歳 | 130 | 130 |
8~9歳 | 170 | 160 |
10~11歳 | 210 | 220 |
12~14歳 | 290 | 290 |
15~17歳 | 360 | 310 |
18~29歳 | 340 | 270 |
30~49歳 | 370 | 290 |
50~69歳 | 350 | 290 |
70歳以上 | 320 | 270 |
妊娠(付加量) | +40 | |
授乳(付加量) | +0 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015」より
成人男女、30~49歳のマグネシウム推奨摂取量は男性で370mg/日、女性で290mg/日とされていますが、2017年時点で、一日当たり、男性では130mg以上、女性では80mg以上足りていないという推定も出ています。推奨量の6割から7割しか摂れていない計算になります。
この数字は栄養補助食品の摂取を含まない数字です。
食事からは十分な量のマグネシウムが摂れいていないことが分かります。
食品の中から摂れるマグネシウムの量
食品 | マグネシウム(mg/100g) |
あおさ(素干し) | 3200 |
あおのり(素干し) | 1400 |
刻み昆布 | 720 |
カットわかめ | 410 |
きな粉 | 260 |
切り干し大根(乾) | 160 |
油揚げ | 150 |
納豆 | 100 |
えだまめ(生) | 62 |
発芽玄米 | 53 |
厚生労働省「日本食品基準成分表2015年版(七訂)」より
成人男性を例にとると、必要なマグネシウムを摂るために、あおさは毎日10g以上、カットわかめは毎日100g程度必要です。これもまた、なかなか毎日続けるのは大変な食事内容です。
だからこそ、サプリメントでマグネシウムも補うことをおすすめします。
亜鉛とマグネシウムをサプリメントで摂る
ご覧いただいた表からも分かる通り、亜鉛とマグネシウムは食事から摂れる栄養素ですが、亜鉛とマグネシウムを充分に摂るには、やはり食事だけでは足りません。
サプリメントで摂るのが手軽です。
さらに、亜鉛とマグネシウムの両方を含有しているサプリメントが望ましいですね。
亜鉛とマグネシウムの含有量もしっかり見なければならないポイントです。
さまざまな臨床研究や発表を亜鉛は15mg以上、酸化マグネシウムは400mg以上含まれているサプリメントが望ましいです。
おすすめのサプリメント
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まとめ
亜鉛、マグネシウムは新型コロナウイルス感染による重症化を防ぐ成分として期待されています。
万が一に備えて、普段から充分に「亜鉛」と「マグネシウム」を摂ることが大切です。
しかし、現代人はこの二つの栄養素が不足しがち。
特に新型コロナウイルス感染で重症化しやすい高齢者もこの二つが不足しているという報告もあります。
だからこそ、亜鉛とマグネシウムをサプリメントで補うことをおすすめします。
亜鉛の吸収率は30%程度、マグネシウムでは30~50%程度で、摂取量が多いほど吸収率は悪くなるので、摂りすぎによる副作用は心配ございません。
亜鉛とマグネシウムを積極的に摂取して、感染に強い体づくりをしましょう。